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東京バレエ団 ベジャール・ガラ最終日

昨日、五反田で行われた東京バレエ団のベジャール・ガラを見てきました。

前回も東京バレエ団を見に行きましたが(前回の記事はこちら )、今回で去年から続いていたベジャール追悼特集が終わります。

今回の演目は、「ギリシャの踊り」「中国の不思議な役人」「ボレロ」の3演目でした。


「ギリシャの踊り」は、ギリシャの音楽を使った踊り。

波の音を表現するところから始まり、若者たちの踊り、男性と女性のパ・ド・ドゥ、男性のソロ、女性の踊りと続き、最後にまた波の音で終わります。

ギリシャのカラッとした太陽を思わせるような演目です。

今回の演目で、当分プリンシパルの井脇幸江さんを見ることができません。

私が東京バレエ団を見始めたときから、すでにトップで踊ってこられた井脇さん。

大人でビシッとした役をやらせたら右に出る人はいません。

ジゼルのミルタ、眠れる森の美女のカラボスなど、井脇さんじゃなきゃ!という役を多く持ってるダンサーさんです。

今回のハサピコも、木村和夫さんと共に大人な魅力で踊ってくれました。

今度、いつ見られるでしょうか?


「中国の不思議な役人」は、バルトークの作曲した同名曲に振付けられたもの。

はっきり言って、何回見ても私にはわからないcoldsweats01

暴力的で、エロティックで、難解です。

演目が終了しても、拍手がまばらになってしまうのは、踊っている人のせいよりもみんなポカーンとしてしまうせいだと思います。

この中に、<娘>という、男性がハイヒールをはいてセクシーな女装をして踊る役があります。

女装をして男性に言い寄り、自分に落ちたところで相手を陥れていくという役で、主役の一人なのですが、その役に首藤康之さんが登場しました。

初演時に娘役をやった方は、女性に見間違えるばかりの仕草で、途中まで男性がやっていることに気が付かなかった位だったのですが、首藤さんの娘は、出てきたときからまぎれもない男性でした。

体つきはどう見ても男性、仕草も荒々しく、これじゃだまされないよなぁと思うのですが、ふっとした時の仕草がセクシーで女性っぽく、目線も誘ってる。性悪な感じが良く出ていました。

<中国の役人>役は、プリンシパルの中島周さんでした。この役は、最初は娘になびかず、機械仕掛けのような役人が、娘になびき、夢中に追い掛け回すようになるところで陥れられ、殺されるのに何度もよみがえるというとても不気味な役です。

最初は謹厳実直な印象で、最後のほうは狂気を帯びたような印象までを踊り分けなくちゃいけない難しい役なのですが、中島さんは、まだ踊りわけが足りなかったように思いました。

ギリシャ…のソロで大絶賛されている中島さん、これから回数を増すごとに表現が変わっていかれるのではないでしょうか。


そして、ラストは「ボレロ」

スケート、バレエ、他ジャンルのダンスなどでも使われることが多いですが、バレエのボレロはベジャール作品が一番有名だと思います。

ボレロのメロディー(赤い円卓の上で踊る主役)は、振り付け意図、振り付けを変更されないように、ベジャールが指名した人のみ踊ることを許されます。

メロディーは、シンプルな振り付けなのですが、それだけにその人の目指すものや内面が踊りに表れます。

それに感化されて、周りを踊るリズムたちの踊りが変わります。

そして、ボレロそのものが、時に神にささげる踊りのように、時に生贄とそれを取り囲む男たちの踊りのように、時に女神とそれに支配される下僕たちの踊りのように、まるで意味が変わります。

観客はそれを期待して見に行くので、他のどの演目の前よりもそわそわ、わくわくするし、終わったあとには熱狂につつまれます。

今回は、プリンシパルの後藤晴雄さんが踊りました。

とてもラインがきれいで、周りのリズムたちを盛り立てる熱意のあるメロディーでした。

まだ熱狂とまではいかないけれど、今後の後藤さんの踊りはまた変化していくと思います。


2月9日の公演の模様が、3月20日(金)のNHK『芸術劇場』でハイライト放送されるそうです。

このときのボレロのメロディーは、スーパーバレリーナのシルヴィ・ギエムでした。

ギエムのボレロが終わったあとは、何度もカーテンコールがあり、最後は劇場中が口笛、ブラボーを叫びながらのスタンディングオベーションになります。

まだ見たことがない方は、ぜひご覧になってみてください。

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